利用者の自宅を訪問して行うヘルパーの仕事内容には、掃除や洗濯、炊事等を行う「生活援助」と、食事やトイレ、そして入浴等を行う「身体介護」の2種類があり、仕事を行う上では必ず資格が必要になります。
ヘルパーに必要な最も初歩的な資格としては「介護職員初任者研修」と呼ばれるものがあります。かつての「ホームヘルパー2級」に相当するものです。この「介護職員初任者研修」は、介護職を行う上で最低限必要な知識や技術等を身につけて、基本的な介護の仕事が行えるようにするための研修であり、130時間のカリキュラムを受講しなければなりません。カリキュラムの内容は、介護や老化などに関する講義や、演習などであり、修了時には筆記試験が行われます。ただし、修了時の試験結果が不十分だった場合でも、補講などを受けることが出来ます。そのため、合格率も高く、多くの介護職従事者が取得している資格と言えます。
受講に関しては、通学制のスクールや、通信講座を利用する方法があります。しかし、通信講座に関しては、自宅での学習は合計で40.5時間分までと上限が決められており、それ以外の時間数についてはスクーリングを行ったり、外部の講習会などに参加する必要があります。
受講にかかる費用については、受講サービスを提供している事業者によって異なりますので、事前にいくつか事業所で調べておくと良いでしょう。また、現在介護施設に勤務している人は、職場で資格取得を支援してくれる場合もあるので、会社に相談してみるのも一つの手です。受講費用の一部を援助してもらえるケースもあるかもしれません。